そんなには褒めないよ。映画評

ミニシアター系映画レビュー*沈黙する言葉

映画タイトルの50音順メニュー作りました!

当サイトおすすめ映画直近の4作品

f:id:ausnichts:20170918200754j:plain


あさがくるまえに

監督:カテル・キレヴェレ

(ネタバレしても問題ない)のでよく知って見るべし。シンプルなのに情感豊か。

>>

f:id:ausnichts:20170816183630j:plain


ブランカとギター弾き

監督:長谷井宏紀

(ネタバレ)映画はシンプルなのに物語は深い

>>

f:id:ausnichts:20170627135431j:plain


残像

監督:アンジェイ・ワイダ

アンジェイ・ワイダ監督の遺作、心に残る映画です!

>>

f:id:ausnichts:20170419165406j:plain


午後8時の訪問者

監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ&リュック・ダルデンヌ

(ネタバレ)ダルデンヌ兄弟、相変わらず隙がなく完璧!

>>
最新記事

「父の秘密/マイケル・フランコ監督」この映画はとてつもない傑作かとんでもない愚作かどちらかです(笑)

実は、今日は、この映画と「消えたシモン・ヴェルネール」の二本立てで行こうと思っていたのですが、この映画のあまりのインパクトに二本目は挫折してしまいました。

予告編は何度か見ているのですが、それ以外の事前情報なしで見たものですから、父の秘密とは、母の事故死にまつわる何かだろうと思っていました。

こんなタイトルつけないで欲しいですね(笑)。原題は、宮台氏によると「DESPUES DE LUCIA」「ルシアの死後」、ルシアは「光」という意味らしく、それにかけて「光が消えた後」とのことです。

結論から言いますと、母ルシアを事故で亡くした後の、父ロベルト(ヘルナン・メンドーサ)と娘アレハンドラ(テッサ・イア)の悲劇的(的確な言葉じゃないですね…)な時間が、全く悲劇的にではなく描かれています。

とにかく初っ端から驚かされます。父ロベルトは、修理工場から車を引き取り運転していくのですが、突然何かに我慢できなくなったらしく、いきなり停まったかと思ったら、キーを引き抜き、ダッシュボードにキーを投げ捨て、車を路上に乗り捨ててしまうのです。

さらに驚かされるのは、この映画の特徴的なことなのですが、その父親の行為は全く説明されません。むしろ、意図的にそうした説明的になりそうなシーン、あるいは感情の発露のようなシーンはカットされているのです。

そうした不可解さは他にもいくつかあり、しっくりこない感覚は最後まで続きます。映画がどこに行こうとしているのか全く分かりません。

私は、あまり映画のネタバレを気にしない方ですが、さすがにこの映画はラストシーンを書く気にはなれません。別にどんでん返しがあるわけではありません。でも、我慢してラストシーンまでたどり着かないとこの映画は何も分かりません。

この映画は、とてつもない傑作かとんでもない愚作(駄作?)かどちらかです(笑)。

ちなみに、この映画には「父の秘密」も「娘の秘密」もありません。むしろ、「秘密」があろうがなかろうが、所詮人の心の中など分かろうはずはないということでしょう。