そんなには褒めないよ。映画評

ミニシアター系映画レビュー*沈黙する言葉

映画タイトルの50音順メニュー作りました!

当サイトおすすめ映画直近の4作品

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午後8時の訪問者

監督:ジャン=ピエール・ダルデンヌ&リュック・ダルデンヌ

(ネタバレ)ダルデンヌ兄弟、相変わらず隙がなく完璧!

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パリ、恋人たちの影

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ブラインド・マッサージ

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(完全ネタバレ)これに金熊を与えなかった審査員が信じられない!

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たかが世界の終わり

監督:グザヴィエ・ドラン

グザヴィエ・ドラン、会話劇で新境地

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最新記事

「乱暴と待機/本谷有希子」映画もそれなりに面白かったので許すが、小説(多分芝居も)の方がはるかに深い。しばらくは本谷有希子を読み続けてみよう。

映画「乱暴と待機」が結構面白く、小説版を読んでみました。
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映画より、小説版のほうが私好みです。

細かい違いは、ウィキペディアに詳しいのですが、一番のポイントは、映画はややコメディタッチということでしょうか。確かに小説版でも笑えるところはあるのですが、どちらかというとブラック感が強いです。

それにしても、映画を見てから原作を読む場合の常ですが、映像の持つ力というか、ある種映像の持つ根源的な傲慢さ(?)みたいなものを思い知らされます。どんなに浅野忠信小池栄子の顔を消そうとしても、読む端から、ちらちら、ちらちらするんですよね。勘弁してほしいです(笑)。セリフ部分を読んでいても、あの浅野忠信のわざとらしい台詞回しが耳から離れないんです。

まあ、それはともかく、映画は、コメディ要素を加味した分、原作の持つ重要な点を置き去りにしているような気がします。特に山根英則(浅野忠信)の異様さが茶化されていることで、存在そのものが随分軽くなっていますし、その異様さへの畏怖の念が、番上(山田孝之)の奈々瀬(美波)への執拗さにつながっていることも捨て去られています。

映画もそれはそれとして、そこそこ面白かったからいいのかもしれませんが、原作のトーンを持った映画を見てみたいですね。ああ、というより、そもそも舞台が先にあって小説のようですから、舞台を見たほうがいいってことですね。言うなれば、小説版も戯曲のト書きを極端に詳しく書いたような感じですので、そもそもの原点は舞台(芝居)ということでしょう。

いずれにしても、本谷有希子の感覚と価値観とかはとても面白いです。もっといろいろ読んでみましょう。